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I'm N, Pu & Gips
これは台である。
その上面はお椀のようになだらかに円く窪んでいる。
その窪み覆い隠すように張られた薄い布は、ものが置かれて
いない時はピシリと水平な上面をつくっている。しかし、何か一つでもものを置くと、この水平な上面は置かれた物質の重さに耐えることができず、瞬く間に弛んでしまう。
加えて、先に置いたものは後に置くものの質量の影響を受け、一度置かれた場所に留まっていることができない。
大量の石膏を固め、つくられているにも関わらず、この台には水の入った容器一つ置くことができない。
そんなあまりにも使いにくいこの台は家具として明らかに
出来が悪い。
しかし、もしも私たちがこの劣等生に対して、適した接し方を選ぶことができたならどうだろう。
例えば『そっと、ものを置く』ことができたなら。
きっと彼らはきちんと「台」としての役割を果たしてくれる。
いうことを聞かないものや、思い通りにならないものを
「いらない」と切り捨てず、きちんとそのものの性格を理解した上で接する努力をする。
これはそんな風に人がものや環境に順応していく様を可視化
するための家具。
size ( 45kg ) H 470mm / D 465mm / W 425mm
( 16kg ) H 145mm / D 450mm / W 450mm
mat’l . plaster and fabric
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